「都内で子育てをするか、環境の良い郊外へ引っ越すか…」新しく子供が産まれるタイミングで、こう悩むご家庭は多いのではないでしょうか。
私たちも同じ悩みを抱え、約6年住んだ東京都品川区から千葉県船橋市を経て、第一子誕生直前の2021年につくば市へ移住しました。現在、5歳と2歳の子供を育てながら生活して5年が経ちます。コロナ禍で出社が激減したことを機に、「自然が豊かで治安が良い」「公立校の学力が高い」「外国人と触れ合える環境がある」という点に惹かれて選んだつくば市。
実際に5年間住んでみて、子育てのしやすさはどうだったのか?良い点も悪い点も、生活者のリアルな目線で正直にレビューします。
結論:つくば市での子育ては「車」さえあれば最高にのびのびできる
結論から言うと、車を運転できる(またはこれから免許を取る)ご家庭にとって、つくば市は子育ての最適解になり得ます。
我が家は最初から家を購入する勇気がなかったため、まずは春日エリアのUR賃貸に数年住んで様子を見ました。その後、長男が小規模保育園を卒園するタイミングで、竹園エリアに新築マンションを購入しました。
購入時に「流山おおたかの森」などの人気エリアとも比較しましたが、つくば市の方がマンション価格が一千万単位で安く、何より3年以上住んでみて「子供がのびのび暮らすには最高の環境だ」と確信できたことが決め手でした。
つくば市で子育てをして感じた「良い点(メリット)」
マウントは無縁!穏やかな住民と国際色豊かな環境
つくば市に住んで一番驚いたのは、住民の方々の穏やかさです。都内でよく見かけた「キラキラママ」や、マウントをとってくるような人は見かけません。
市外や県外から「のびのび子育てをしたい」と同じような価値観で引っ越してきたご家庭が多いからか、とても話が合います。また、いわゆる「ヤンキー」っぽい若者も5年住んで一度も見たことがありません。
そして、研究学園都市ならではの大きな魅力が外国人比率の高さです。子供のクラスにも必ず1〜2人は外国人の子供がいて、日常的に国際交流ができるのは、親としてとても嬉しいポイントです。
公立主導でレベルが高い!のびのびとした教育環境
つくば駅周辺の公立小中学校は偏差値が高く、教育環境としては非常に恵まれています。幼稚園や習い事(スイミング、英語など)の送迎バスも充実しています。
一方で市内に私立小学校はないため「幼少期から本格的なお受験をさせたい」というご家庭には不向きかもしれません。自然の中でのびのびと、でもしっかりとした教育を受けさせたいという方針のご家庭にぴったりです。
コスパ最強の外食と「パン屋×公園」の最高の休日
どのお店も大抵「子連れOK」で、都内の飲食店のように怪訝な顔をされることはありません。
何よりコスパが抜群です。大衆店は都内と変わりませんが、お洒落なレストランは都内で1人1.5万円しそうな料理が8千円程度で楽しめます。
また、市内には美味しいパン屋さんが点在しています。パンを買って、広大で素晴らしい公園でピクニックをするのが、我が家の定番の過ごし方です。週末は駅周辺や公園で子供向けのイベントが頻繁に開催されており、休日のレジャーには困りません。
つくば市内のエリア選び
つくば市内でも住むエリアによって利便性は変わります。我が家は「春日」と「竹園」の両方を経験しましたが、子育て世代には竹園がおすすめと感じました。
春日もかつらぎ公園や松見公園などの広くてきれいな公園や筑波大学に徒歩で行けなど、良いところはたくさんあります。ただ、徒歩圏内にスーパーがなく、また、児童館がありません。
一方で竹園には児童館が2つ(竹園西、竹園東)あり、つくば駅周辺で開催される子供向けイベントにも徒歩で行けるため、生活の質が大きく向上したと感じます。
移住前に絶対に知っておくべき「悪い点・リアルな裏側」
素晴らしい環境の一方で、都内から移住して戸惑った「リアルなデメリット」も包み隠さずお伝えします。
【警告】車がないと生活はかなり厳しい
つくば市への移住を考えている方に一番伝えたいのは「自家用車は必須」ということです。
スーパー(コストコやブランデなど)への買い出しも、子供の送迎も基本は車。夫婦で外食時に一緒にお酒を飲むことはできませんし、流しのタクシーもほぼ捕まりません。
我が家も最初はパパしか免許を持っていませんでしたが、育休中にママも免許を取得しました。
もし「車を持たない・運転したくない」という前提であれば、つくば市はおすすめしません。
医療費は「1回600円」。小児科は車必須で予約争奪戦
都内では子供の医療費が完全無料の自治体が多いですが、つくば市では1回600円かかります。
また、評判の良い小児科が徒歩圏内にいくつもある都内とは違い、病院通いにも車が必須。人気の病院は予約が取りにくく、朝イチ(予約開始時間直後)の予約争奪戦を勝ち抜く必要があります。産院の数も限られています。
保育園・幼稚園のリアルな入園事情
保育料は都内のように無償ではありません。また、駅直結などの人気保育園は0歳児クラスで埋まってしまい、1歳児からの入園は激戦です。
幼稚園に関しても、一部を除いて公立幼稚園は「2年保育」が多い点に注意が必要です。
私立幼稚園は園バスが充実しているため、多少遠くても通園できる選択肢の広さは救いになります。
【通勤のリアル】TXでの都内通勤はしんどい?高速バスとの使い分け
コロナ禍で出社が激減したとはいえ、都内へ通勤する日のTX(つくばエクスプレス)の移動は少しネックです。 始発のつくば駅からは座れるので快適ですが、都内まで時間がかかるうえに本数が少なく、1本逃すと20分待ちになることも。帰りは座れないことが多く疲れるため、我が家は確実に座れる「高速バス(東京駅〜つくば)」を重宝しています。
【気候と住居費】冬の「筑波おろし」の寒さと、家選びで必須の条件
冬は「筑波おろし」と呼ばれる冷たい風の影響もあり、都内より寒く感じます。 春日の古いURに住んでいた頃は断熱性が低く、石油ヒーターを使っても寒いうえに、光熱費(灯油代込み)が都内時代の1.3倍に跳ね上がりました。現在の竹園の新築マンションは断熱性が高くエアコンだけで十分暖かく、光熱費も都内と変わりません。つくばで家を選ぶ際は「建物の断熱性能」を重視することを強くおすすめします。
【インフラの罠】ペデストリアンデッキの凸凹とベビーカー事情
つくば駅周辺にはペデストリアンデッキ(歩行者専用道)が張り巡らされており、車道と完全に分離されているため非常に安全です。 ただ、作られてから年月が経っているため至る所が凸凹しており、ベビーカーが思うように進まないという地味なストレスがあります。
【防犯対策】治安は良いが「車の盗難」が頻発する不思議な地域
普段の生活で怖い思いをしたことは一度もなく、繁華街もないため子育てには最高の治安です。 しかし不思議なことに、車の盗難(アルファードやレクサスなど)が非常に多いという特徴があります。お金持ちが多い地域柄なのかもしれませんが、一家に一台車が必須な地域だからこそ、防犯対策は欠かせません。
つくば市での子育てはどんな家庭におすすめ?
これまでの経験を踏まえ、つくば市への移住が向いている人・向いていない人をまとめました。
| 当てはまる特徴 | |
| おすすめできる人 | – 車の運転に抵抗がない – 自然の中でのびのび育てたい – 公立校ベースでの高い教育環境を求めている – 見栄を張らない落ち着いた人付き合いがしたい |
| おすすめできない人 | – 車を持ちたくない、運転したくない – 医療費無料や保育料無償など手厚い金銭補助を重視する – 私立小学校のお受験を考えている – 毎日都内へ通勤する必要があり、満員電車が苦痛 |
まとめ:失敗しないための「つくば移住」ステップ
つくば市は、車社会であることや独自の医療・保育事情を受け入れられれば、子育て世代にとってこれ以上ないほど恵まれた環境です。
我が家のように「まずはUR賃貸などで数年暮らし、土地勘を養いながら本当に自分たちに合うか確かめる」というステップを踏むと、移住の失敗を大きく防ぐことができます(家族向けの賃貸物件自体が少ないので、URは有力な選択肢です)。
これからつくば市へ引っ越しを検討している方、子育ての環境を探している方の参考になれば幸いです!


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